日本の音楽文化について

HMV渋谷、8月に閉店 日本1号店 CD販売不振で

1990年代に「渋谷系」といわれる若者向け音楽の発信源にもなったCD販売店「HMV渋谷」(東京都渋谷区)が、8月中旬に閉店する。インターネットを通じた音楽ソフトの利用増でCDの売り上げは低迷しており、HMVジャパンは「様々な要素を総合的に判断した」という。

asahi.com(2010/6/9)
http://www.asahi.com/culture/update/0609/TKY201006090417.html

先日、HMV渋谷店閉鎖のニュースが報道されました。まあ音楽配信が中心となっている以上、店舗で販売するという形態が縮小されるのは仕方ないかと思いますが、一等地にあるあのHMV渋谷店が閉鎖とは、驚きのニュースでした。
HMV渋谷の側にはTSUTAYA渋谷店があるので、今の店舗をTSUTAYAにするとは考えにくいのですが、CCCはどのような手を打つのでしょうか。。。

このHMV渋谷閉鎖のニュースを読んで、日本の音楽文化についてちょっと考えてみたのですが、musicmanというサイトに掲載されているつんく♂氏のインタビューでも、日本の音楽について言及されている部分があるので引用してみます。

実は「日本の音楽というものがなぜこんなに世界に評価されないんだろう?」ということが僕のなかの悔しさの1つなんですね。もちろん言葉が大きな要素なんですが、日本人の作る技術というものは世界の中でずば抜けて素晴らしいですよね。あとは細かいディテールとか、工業製品もそうだし、ホテルマンもCA(キャビンアテンダント)も気配りの素晴らしさは世界でもずば抜けてるわけですよね。音楽作らせたって日本の音楽って素晴らしいはずなのに何が違うんだろう? って考えたときに、僕の中では日本人はリズムに対する理解力が足りなすぎるんだと思います。

Musicman's RELAY第85回つんく♂氏

改めて確認するまでもなく、つんく♂氏のセンスは疑うべくも無いと思いますが、個人的には、J-POPにはリズムよりもハーモニーの要素が足りないんじゃないかと思っています。コーラスを入れている曲は沢山ありますが、ハモっている曲はかなり少ないです。

西洋音楽には教会音楽で培われたハーモニーの歴史があり、ヨーロッパやアフリカの民族音楽でもふんだんにハーモニーが使われているものがあります。ただ日本の民謡などを聴くとどちらかというとソロ主体で、明治時代にクラシックが入ってきて150年。西洋音楽のエッセンスを血肉にするには、まだまだ時間がかかるかと思います

Lokua Kanza - Mutoto

アフリカのアーティスト、Lokua Kanzaの曲ですが、こういう風に日本独自のハーモニーを作れるようになったら、もっと日本の音楽文化も盛り上がると思います。