斉藤和義『紅盤』を聴く

斉藤和義の紅盤を聴く


相変わらず、ちょっとぶっきらぼうな歌い方で、それがたまらなく魅力的である


彼の歌の魅力は、歌詞や作曲よりも、そのぶっきらぼうな歌い方にあると思っている
ラブソングであれ、失恋ソングであれ、彼は同じような調子で歌う
そして、ほとんど自分の感情を込めていないように聞こえる


その歌に対して、固有の感情を込めない歌い方は、結果として無駄なものがそぎ落とされ、それ故、我々の耳に造作もなく入ってくる


歌い手が、ありったけの気持ちを込めた歌は、時として纏うものが大きすぎて自分の耳を通過しない事もある
だが、彼の歌は無駄なものがない分、我々の耳に引っかかることがなく、それ故、自分の脳まで一気に歌が届くのだ


そして、歌詞に対して、旋律に対して、自分の中で想いが綴られる
だから、何度も何度も、彼の歌を聴きたくなる



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